はじめに



★日本の歴史を固有名詞で読み解く★

<このHomePageの趣旨>
古事記という書物は、大雑把に言えば、系譜と説話から成り立っている。
しかし、そこに記されている系譜は矛盾だらけだし、各説話はバラバラである。
前から順を追って素直に読んでいくだけでは、何が書いてあるのか全く分からない。
こうした矛盾と混沌を解すためには、パズルを解くような根気が要求される。
ところが、幸いにも古事記は、パズルを解くための「鍵」を内包している。
この「鍵」にあたるのが、人名(あるいは神名)、地名、その他の固有名詞である。

  1. 固有名詞の「表記」と「読み」に着目し、相互の連関を見つける
  2. 隠された系譜を復元し、それぞれの説話をこれに対応させる
  3. 以上を踏まえ、古事記全体を「通史としての叙述形態」に翻訳する
  4. 「通史としての叙述形態」では意味不明な部分について、意味を探る

このようなステップが成立するかどうかは、古事記の「一貫性」にかかっている。
もちろん「一貫性」は必ずしも保証されていないが、当面これを無条件に前提とする。
例えば、だれによって書かれたか、いつ書かれたかといった問題は扱わない。
何が書いてあるのか。あくまでもそのことだけを追いかけていく。
また、古事記の文学的な側面については、徹底して考慮の対象外とする。
その意味で、無味乾燥な分析が中心となることをあらかじめお断りしておきたい。

<このHomePageの注意点>
・さしあたり上記の[1]と[2]を中心とし、[4]についても幾らか検討する
・主に系譜に関連する話題を 系譜分析 で、説話に関連する話題を 説話分析 で扱う
・特に断らないかぎり、原文は日本古典文学体系(岩波書店)のものを用いる
・しばしば「○○天皇」という表現を使うが、単なる便宜に過ぎない
・いわゆる被差別部落の地名も原則として伏せ字としない
・漢字の「読み」に関して、甲類と乙類の違いといった専門的な議論はしない
・このHomePageにおける読解は標準的ではない。標準的な読解は他を参照のこと
・尚、異論も反論も大歓迎なので、ぜひ 掲示板 を活用していただきたい
・”著作権”については、あらためて言うまでもなかろう