1080°
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・予定されていた番組を変更して
前回言った投影変換の説明は、DirectX6のマニュアル見たら詳しく載ってたので中止。英語読めないし日本語マニュアル持ってないので(高すぎる…)詳しくはわかりませんが、DirectX5のマニュアルの時よりも詳細に書いてあります。
代わりに今回は、自分がやったゲームの話第一回目をお送り致します。
・技術
今から1年前に出たというのに、その手法は今見てもどれも斬新且つリアルです。これほど「このゲームが最初」という技術が多い物も珍しいですね。
ソウルキャリバー(AC、ナムコ)で、(フェイク、というより似非)屈折マッピングを初めて見た時は「あぁ、これは思い付いた者勝ちだな、すごいなナムコ」などと思ってしまいました。
メタルギアソリッド(PS、コナミ)の擬似モーションブラー(正確に言うと残像効果。やり方としては全然モーションブラーじゃないです)は、あれだけで結構見栄え良くなるものですね。その後R4(PS、ナムコ)も採用しましたし。R4のリプレイ、リアルだったなぁ……。
ゼルダの伝説(N64、任天堂)の城下町や家の中って、一枚のテクスチャで背景が構成されてますよね。あれってテクスチャの作り方が面倒くさそうですけど。それと、半透明で色付きのレンズフレアやってましたけど、それなりにうまく見えるもんですねぇ。
以上3つの技術、これらのゲームが出る前に今回のお題のゲームにすでに使われてましたよ。うーむ……。
・ゲームを買いました
先週の土曜、どうも気にかかっていたゲーム2つを勢いに任せて衝動買いしてきました。ブラストドーザー(N64、レア)とテン・エイティ スノーボーディング(N64、任天堂)です。両方中古。007 ゴールデンアイ(N64、レア)も買いたかったんですが、ありませんでした。ちなみにこれら3本とも発売元は任天堂です。どれも洋ゲーテイスト。ちなみにレア社はイギリス(確か)。
プレステも持ってるんですけど、物を置くスペースの都合上2つのハードを置けないのでFF8が出るまで封印。シルエットミラージュ(トレジャー)とアーマードコア(フロムソフトウェア)やってみたいですけど、買った2つのゲームが一段落してから。ドリームキャスト買うつもりなので、その2つのゲームに使えるお金も無いし。
今回は、テン・エイティ スノーボーディング(以下1080°)の技術的な部分についてです。
・目新しさ
では、どんなことをやっているかを紹介。
・動的屈折マッピング
・動的環境マッピング
なんだか、いきなりすごそうな技術が。ソウルキャリバーよりも先に屈折マッピングをやってるんですねぇ。逆にソウルキャリバーが1080°を参考にしたんだと思いますけど。
これは、最初から見れる訳ではありません。条件をクリアする必要があります。
マッチレースのエキスパートの最終ステージにクリスタルなキャラがいて、勝つと使えるようになります。その後そのキャラでエキスパートの最終ステージに行くと金属なキャラがいて、勝つとそのキャラも使えます。その後、エキスパートの最終ステージに行った時、3人目のキャラのその姿に驚愕……。
(対戦中)……な、
鳴いてるー!?(ガビーン
↑マサルさん風
……話を戻します。動的、というのは映り込み用のテクスチャをリアルタイムに生成しているのでそう書きました。と言っても表示した内容を縮小コピーしただけですけど。クリスタルなキャラは「おーおーガラスみたいだ」という感じなんですが、金属なキャラの方はコースによってはあまり金属に見えません。6つ目のコースなら金属っぽく見えますけど。理由は3つほど思い付きましたが省略。これならマリオ64みたいに64の環境マッピングの機能を使った方が金属っぽく見えますねぇ。ブラストドーザーなんかは使い方うまいんですけど。
屈折マッピングと書いてますが、実際に屈折を正確に計算してる訳ではありません。実際に見るとわかると思いますが、それはもう「これのどこが屈折マッピングだ!!」というほどに。でもそれっぽく見えるので全然OK。こういう、計算量は少ないけどそれっぽく見える技術は大好きです。やり方も、正確に計算するやり方と比べてもそれほど間違ってる訳じゃないし。
・残像効果による擬似モーションブラーメタリギアソリッドやR4でも使われていた手法。やり方はいたってシンプルです。これも1080°が先だったとは。
ちょっとしたモーションブラーみたいな効果がありますね。輪郭がぼやけてごまかしも効くし。
・天球を利用したプリレンダリングの背景キャラやボード、コース等のセレクト時の背景がそうです。これは同じく任天堂がゼルダの城下町や家の中の背景にも使ってます。だからといって1080°とゼルダ両方に着手してたスタッフはいないと思いますけど。1080°の後にゼルダ、ならあるか。
・加算合成を使わない色付きレンズフレア64って、α合成に半透明しか使えないんですよね。それでも色付きのレンズフレアをやってます。でも、「白に半透明のレンズフレアを使うとそれっぽく見えない」という欠点を露呈してますね。スノーボードのゲームだから仕方ないんですけど(地面などは雪で白い)。白以外の所にレンズフレアがある時はそれっぽく見えます。
もう1つ。このゲームでは丸いレンズフレアと六角形のレンズフレアが同時に見れますけど、これはありえますかねぇ?輪郭がグローやピントなどでぼやけているのか?
・太陽のグローの大きさの変化「グローと言えば」でやりましたが、光にはグローができ、大きさは光源の大きさ・強さに比例します。これを表現できれば見栄えがよくなると思うんですけど、このゲームはそれを実現しています。例えば太陽が半分くらいしか見えなかったらそれだけグローが小さくなります。やっぱり良い感じっすね。
他には見た事無いから(Unrealはどうなんだろう)、結構狙い目な技術だと思います。
・逆光太陽が画面の真ん中の辺りに来ると、太陽・レンズフレア以外が暗くなります。これはこれでそれっぽいんですけど、この時だけ太陽のグローを新たに白く円形の大きいものも描画したほうがそれっぽくなると思うんですけどね。でもまぶしい感じはよく出てます。
スターフォックス64だと、逆光の時は白くなります。これは画面全体にグローを使うようなものですね。あとスターフォックス64でもレンズフレアはありますけど、こっちはそれほどリアルではないです。黄色一色だし。
・レンズフレアの輪レンズフレアをよく観察してる方ならわかると思うんですが、光源が真ん中に来るとレンズフレアは光の輪になります。これを表現してるのを見たのもこのゲームが初めてです。それほどちゃんとやってるわけでもないですけど。
光源が真ん中に来なくてもレンズフレアの形に輪が混じってるというのはありますが、あれとは別です。
・風になびく服ジャンプ中など、キャラの着ている服がバタバタとなびきます。これがまたリアル。やってることはシンプルなんですが、なかなかこれは思い付きませんね。
ちなみに、クリスタルや金属なキャラでも風でバタバタなびきます。これらのキャラには要らないと思うが……。
目新しいものとしてはこんなところですかね。他にも、こんなこともやってます。
・リプレイ時の画角の操作
リプレイの時には、オート(コース上に設置されているカメラでキャラを追う)とマニュアル(キャラの後ろのカメラがあって、3Dスティックで見る方向を操作できる)の2つを切り替える事ができます。後者の時は、画角の調節(ズームイン・ズームアウト)も十字キーの上下でできます。……でも操作できた所で何かの役に立つって訳じゃないんですけど。
画角を調節するとどうなるか、ということを見るにはちょうどいいですけどね。
・映り込み氷状になっているところには、自分が映り込みます。けど、速度のためにオーバードローの問題を無視。
・雪のエフェクトボードのエッジを立てて曲がった時にはポリゴンの雪が、ジャンプした着地した時などにはパーティクルが散ります。複数のパーティクルを一枚のポリゴン+テクスチャで代用してます(F-ZEROXなど他でも結構使ってる手法)。これが結構それっぽく見えます。
・滑った跡滑ると雪に跡が付きます。雪が深くて、傾きながら曲がると手が雪の中に埋まりますけど、その時も跡が付きます。
あと、滑ってる時の雪の音もリアルですね。雪の上を滑っているという感覚がするのは半分以上は音のおかげでしょうね。
これだけいろいろやってて3D野郎も必見という出来なんですけど、64持ってる人自体少ないでしょうね……。1080°も今なら中古で売ってるので、64持ってる人は是非。
ゲーム内容については、いつもの「完成度の任天堂」みたいな出来です。操作するのが楽しいです。ジャンプの時の浮遊感も良いですねぇ。ジャンプ中にボタンと3Dスティックの組み合わせで、全17種類の技(トリック)を決める事もできます。モードは、マッチレース(対CPU)、タイムアタック、トリックアタック(連携や高度なトリックで高得点)、2P対戦、コンテスト(5種目の得点を競う)の5つです。オプションもあります。コースは練習用等も含めて8コースですが、最初は5コースです。
ゲームデザインな話もしようと思ったんですけど、「操作感が優れている。やってみればわかる」としか書けない……。
ほぼ日刊イトイ新聞の”樹の上の秘密基地”に、1080°の開発者の話が載っているのでそちらも見てみてください。ゼルダの開発者の話もあります。ためになるし楽しめます。
今回は予定を変更して、自分がやったゲームの技術の部分を解説しました。いや、あまりにいろいろなことやってるのでつい。
一緒に買ったブラストドーザーも、加算合成を使わずスペキュラーを表現したり爆発が凄かったりします。エンディングまで行っても次から次へと色々な遊び方が出てきて、どこまで行くんだって感じです。レアらしいと言えばらしい……。スーパードンキーコング2の時はオールクリア(103%だっけ?102%?)したので、こっちも頑張ってみます。
次回こそは3Dの話に戻します。画角についてやるか、それとも新たに思い付いた混合要素(ブレンドファクター)の組み合わせについてやるか(こっちなら短く済むな)……。
ちなみに新たに思い付いた組み合わせはSrc:D3DBLEND_INVDESTCOLOR Dest:D3DBLEND_ONEです。一体これが何の役に立つのか?……正直な所、あまり役に立ちません。こんなこともできるというだけです。
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written by Y.Ohde e-mail : oode@alles.or.jp